家には絶対にある扉。
今回は家になくてはならない扉の話をします。
扉は扉の面材とそれを支える蝶番等の金物と枠の3つの要素で構成されています。
また「建材メーカーから出ている既製品の建具」と「建具屋が作る特注の建具」に分かれます。
今回は扉には絶対ある枠をなくした特注建具の1例をお書きします。
忍者屋敷の回転扉のように扉だとわからないように「壁と扉を一体的にみせる」をコンセプトとして計画しました。
厚みは通常の扉の1.5倍の約50mm。重さは通常より若干重いくらい。床から天井まである大きな扉です
普通の扉には一枚の面材で溝(みぞ)はありませんが今回は枠をなくすため扉の両端と上部に深さが異なる溝を掘ります。
扉を吊ります。天井まである扉は立てるのに一苦労です。
閉まる時に扉は枠によって止まる枠がないと止まらずに蝶番が壊れてしまいます。そこで上部にドアクローザーを埋込み閉まる時にゆっくりと閉まるようにしました。
少しずつの工夫でこのような壁と一体的な扉を作る事が出来ます。
もう一つ収納の扉
このお宅には目線が隠れる高さ2mの収納ボックスをリビングに計画しました。
箱が置かれている様にみせるために取っ手をなくしました。
取っ手がないと開けられないので、扉の上部を斜めにして手当てを作りました。
CLOSE
OPEN
特注建具は費用的には既製品より若干高めです(素材にもよります)。
今回のお宅の様に強いコンセプトがあれば特注建具をお勧めします。
また既製品の扉を選ぶ時の注意として
「色」があります。
フローリング、窓枠、巾木、廻り縁と同色にすると間違いなく扉を選べると思います。
同色でなくても多くの色を使わないように色を選んだ方が良いと思います。
多くの色を使うと色がガチャガチャしてまとまりのない空間になってしまいます。
また同色ではなくても、多くの色を使わなければまとまった空間になると思います。